大阪市を流れる淀川を対象に,干潟・湿地帯におけるCO2ガス交換および藻類による炭素固定機能について定量的に示すことを目的とした.河口湿地帯におけるCO2はヨシによって春から夏にかけて吸収傾向であることがわかった.さらに,河口干潟では日変動を考慮すると河口干潟では水面からCO2は排出されていると考えられた.ヨシ,底生微細藻類,植物プランクトンの一次生産者による炭素固定機能について,各一次生産者の中で現存量,炭素固定速度が最も大きい植物はヨシであり,ヨシの炭素のストックおよびフローが大きいことから河口干潟の炭素固定における役割は大きいと考えられた.
|