本研究では、音響設計の際の目安となる拡散性指標を導入し、汎用的な壁面の拡散性能定量化システムの構築、拡散メカニズムの把握を通して拡散壁の高性能化方法の検討を、模型実験・数値解析を通して行うことにより、最適拡散壁の開発を実現することを目的とした。既往の乱反射率の解析プログラムを計算機資源や計算時間の観点から計算効率を向上させると共に、新たな指向拡散度の計算アルゴリズムを計算パラメータ及び試料の適用条件に関する検討を通して構築した。さらに、ペンローズタイル平面を三次元に拡張した非周期構造を設計し、入射角依存性の抑制や反射指向特性の均一性を向上させた新たな拡散壁を測定・解析システムを用いて開発した。
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