本研究は、病院病棟の適切な環境計画、環境管理基準設定のための室内環境に対する要求事項を明らかにすることを目的としている。 (1)病室を対象として、建物管理者が日々記録する建物保全日報を基に、病室の室内環境における不具合の実態を長期的かつ広範な分析を行った。環境要素別にみると、最も水使用に関する不具合が多かった。7、8月に不具合が増加しており、特に「排水不良」と「漏水」が多い。 (2)スタッフステーションを対象に、看護師の労働生産性向上に必要とする空間・環境要素を明らかにするためアンケート調査を行った。S.S.の生産性を妨げる要因としてはナースコール音や心電図モニター音をあげる回答者が多かった。
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