本研究は,実大住宅による実測および数値計算により,多様な空調方式(放射式および対流式)を用いた居住性能およびエネルギー性能を予測できる計算手法を提案した。その結果,床暖房時の不均一放射環境が精度良く再現され,接触熱伝導および床からの放射熱により快適性が向上すること,対流式に比べて省エネルギーを達成できる可能性を示した。また,放射パネルを用いた住宅においては,放熱面積が確保されれば,低質熱源でも空調制御可能であることを明らかにし,断熱性能が向上することで放射空調の効率が向上する。さらに,CFDにより温度分布を計算することで,熱環境シミュレーションでエアコン気流の影響を再現できるモデルを考案した。
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