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2015 年度 実施状況報告書

戦災復興区画整理地区の再基盤整備における更新型都市計画の史的評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K18175
研究機関東京大学

研究代表者

中島 伸  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50706942)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード戦災復興区画整理 / 都市基盤更新 / 駅前広場 / 中心市街地
研究実績の概要

本研究は、日本における戦災復興区画整理地区とその周辺地区における再基盤整備事業を対象に、そこでの再基盤整備に至る更新型都市計画事業の史的分析を通じたストック評価を行うことを目的としている。本年度は、俯瞰的把握として、郷土史も含めた既往研究、資料リストの網羅的整理、事業誌、事業計画書等の把握を行った。具体的には戦災復興事業(1946 年-)、都市改造区画整理(1956 年~)、防災建築街区造成事業(1961 年~)といった戦後初期における基盤整備事業の関係性などを把握した。
戦災復興区画整理では、地方都市の駅を中心とした中心市街地の基盤造成が進められたが、これは駅が従前からの中心市街地側に展開した基盤整備であることが多く、高度成長期以降、駅の反対側(旧貨物ヤード側)がその後の市街地拡張で基盤整備が展開する事例が多くあり、駅を含めた交通施策の転換と市街地拡張のタイミングがその後の駅周辺都市空間の基盤整備において重要な契機をはらんでいる可能性が示唆された。また、近年の都市再生事業等による駅周辺地域の再基盤整備事業が進められている都市も散見され、これらが戦災復興事業による基盤をどのように評価し、再整備に至っているかの分析が、本研究の目的である「日本の高度成長期の都市基盤の基礎を担った全国の戦災復興土地区画整理事業による、空間形成の実態と都市計画技術の到達点を明らかにし、今後の都市縮小時代に対応した更新型の都市基盤整備モデル構築のための基礎的知見を得ること」の一つの到達点となり得る視座を得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通り研究は具体的に進捗している。

今後の研究の推進方策

初年度に作成した総覧より、個別に調査する都市を選定し、現地調査並びに文献分析を行う。
特に1970 年代にかけての国鉄の貨物輸送から旅客輸送への方針転換による駅前空間の変遷の実態把握、近年の中心市街地活性化事業、コンパクトシティ政策に連動した駅前及び中心市街地での再基盤整備事業をレビューする。これらの戦災復興期に形成された都市基盤が現代に至るまで、どのような都市空間を生み出したか変遷を量的(人口・DID や建築密度など)・質的(空間構成、構造把握)などから分析、整理を試みる。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた現地調査を資料収集とその分析を作業に充てたため、旅費使用が相対的に減ったため。

次年度使用額の使用計画

次年度において、事例分析を集中的に行い、そこで次年度使用額は使用する予定。

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公開日: 2017-01-06  

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