研究課題
本研究では,希土類添加アルミナ多結晶体の合成について希土類の固溶状態と焼結機構に主眼を置いて研究を行い,高品位化を図ることで新しい光デバイスへの展開を試みることを目的とした.高い蛍光特性を示す希土類イオンと,高い熱特性を有するアルミナの組み合わせは究極の光デバイスとして有望である.最終年度ではYb添加アルミナ多結晶体の高品位化を試み,透過率50%以上の高い透光性を示すパルス通電加圧焼結条件を見出した.構造解析から第二相の析出は見られず,アルミナへのYb固溶を確認した.研究期間全体を通じて,透光性希土類添加アルミナ多結晶体の合成に成功した.特にアルミナへ希土類を添加する粉体合成条件,焼結条件について良好な条件を見出した.組織観察より,希土類元素はアルミナ粒界に偏析しており,焼結温度や添加濃度を上げることによって第二相が析出する新たな知見が得られた.加えて,パルス通電加圧焼結法によるレーザー光学部品の可能性調査を行い,レーザー材料および磁気光学材料の開発にも有望であることを見出した.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)
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