放射線検出素子に使われるシンチレータの新規材料開発のために、調査が不十分であったパイロクロア型とよばれる酸化物結晶について、単結晶体をマイクロ引き下げ法と呼ばれる結晶育成法などで合成したほか、透光性セラミックス(多結晶)の形態でも合成にも取り組み、これらの発光特性を調査した。最も発光量などの性能が良かった組成については、最終的には2インチの結晶の育成に成功し、目標以上の発光量(45,000光子/MeV以上)を達成することができた。また100℃を超える高い温度でも高い発光量を維持することも示し、高い発光量を高温でも維持できるメカニズムを解明することができた。
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