本研究課題では合金単結晶を固体高分子形燃料電池用コアシェル触媒のモデルとし、コア材料での金属間化合物の形成が電極触媒特性に与える影響を調査することを目的とした。まずPt3Co(111)合金単結晶をモデル触媒とし、金属間化合物を形成し得る熱処理条件を施した試料の触媒特性を評価したところ、固溶合金相を形成する熱処理条件を施した試料に対し、高活性かつ高耐久性であった。また、Ir合金系のコア材料としての検討において、Ir(111)上のPtが極めて高い触媒特性を発現することを見出した。これらの結果は、燃料電池用コアシェル触媒の開発において、新たな材料設計指針を与えるものである。
|