研究課題
若手研究(B)
外部配位子がヒドロキソ配位子であるレニウムスルフィドクラスターを水素気流下加熱処理すると、2つのヒドロキソ配位子から1つの水分子が脱離し配位不飽和点が生じルイス酸として働く。これを触媒として用いることでFriedel-Craftsアシル化反応が進行することを見出した。一方、レニウムスルフィドクラスターは外部配位子の違いによって活性化機構が異なることが予想される。新たに外部配位子がフェノキシド類であるレニウムスルフィドクラスターを合成し、その構造について明らかにした。
触媒化学
Friedel-Craftsアシル化は芳香族ケトンの工業的製造法として重要な反応の1つであるが、従来使用されている塩化アルミニウムを触媒として用いると化学両論量以上必要とする。クラスター錯体を触媒として用いることで不均一系での反応が可能となり、省エネルギー、低コスト化が期待できる。