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2015 年度 実施状況報告書

膜タンパク質提示ウイルス様粒子を利用した新規膜タンパク質アレイの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K18274
研究機関静岡大学

研究代表者

加藤 竜也  静岡大学, 農学部, 准教授 (00397366)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードウイルス様粒子 / ヘマグルチニン
研究実績の概要

本年度は膜タンパク質を提示させたエンベロップVLPの作製を行った。膜タンパク質としてはインフルエンザウイルス由来のヘマグルチニン(HA)、エンベロップVLPとしてはインフルエンザウイルス由来M1タンパク質から成るインフルエンザVLPを用いた。HA遺伝子とM1タンパク質遺伝子をそれぞれ持つBombyx mori nucleopolyhedrovirus (BmNPV)バクミドを構築後、カイコ幼虫にこれら組換えBmNPVバクミドを注射することで、カイコ体液にHAを提示させたインフルエンザVLPを発現させた。ショ糖密度勾配遠心分離法で解析したところ、HAとM1タンパク質が同じ画分に検出された。またこのHAを提示させたインフルエンザVLPを糖タンパク質のfetuinを結合させてあるfetuin-agaroseゲルで精製したところ、溶出画分にHAとM1タンパク質が検出された。HAはfetuinの糖鎖部分と結合するため溶出画分に確認されるが、M1タンパク質はfetuinとの親和性はないため、通常は溶出画分に確認されない。しかし今回の結果は、HAとM1タンパク質が溶出画分に確認されており、このこととショ糖密度勾配遠心分離の結果から、HAを提示したインフルエンザVLPがカイコ体液で発現したと考えられる。
また、Epoxy基で修飾されたガラススライド上にシアル酸を有するγ-ポリグルタミン酸を結合させて、精製したHAとの結合を蛍光標識をした抗体を用いて検出したところ、HAの濃度依存的にシアル酸へのHAの特異的結合が確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Epoxy基を持つガラススライドおよびその周辺装置の納入が、予想以上(約半年)に遅れてしまったため、研究計画がやや遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

H27年度に確立したカイコを用いたHAを提示したインフルエンザVLP調製法とスライドガラス上でのシアル酸とHAの結合解析法を組み合わせて、VLP上のHAとシアル酸の結合解析を行う。またガラススライド上にHAを提示するLPまたは他のVLPを固定化して、他のタンパク質や糖などとの結合解析も行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] カイコを用いたインフルエンザウイルス由来ヘマグルチニンを提示させたウイルス様粒子の発現2016

    • 著者名/発表者名
      原田みづ帆、加藤竜也、朴龍洙
    • 学会等名
      日本農芸化学会2016年度大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセミナー
    • 年月日
      2016-03-30

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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