本研究は,羽ばたき翼の翼形状を各ストロークで常に最適に変形させるモーフィング羽ばたき翼を提案し,それによって従来の平板羽ばたき翼に比べて大幅な空力性能の向上を達成した.本研究では,能動的および受動的な2種類のモーフィング手法を提案した.能動的モーフィングシステムでは,翼の断面形状を能動的に制御することで,モーフィング翼の基本的な空力性能と最適なモーフィング運動を,実験および数値解析により明らかにした.超小型飛翔体への搭載を想定した受動的モーフィングシステムでは,翼の空力弾性変形を利用することで軽量かつ小型なシステムでモーフィングを実現することに成功し,その数値解析手法を確立した.
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