本研究では,舶用2ストロークディーゼル機関と4ストローク機関の排ガスを対象とした煤じん濃度計測装置を製作し煤じんとPMの同時計測を実施した.計測の結果,煤じん計測時にフィルタ温度によって計測される煤じん濃度は3倍程の差が出る可能性がある.煤じん計測は排気管内温度と同程度の温度で計測する必要があるが,少しの温度差によって煤じん量が大きく変化する.舶用4ストロークディーゼル機関の煤じんとPM濃度を比較すると,PM中のISF分濃度と煤じん濃度は概ね一致する.2ストロークディーゼル機関のPM中のSOF分割合は非常に高く,煤じん濃度はISF濃度より高い値を示し,排気管内においてSOF分凝縮が確認された.
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