ヒトはサーカディアンリズムと呼ばれる24時間周期のリズムを自律的に示している。サーカディアンリズムは時計遺伝子に制御されており、時計遺伝子を測定することでサーカディアンリズムが測定できる。本研究は、うつ病と関連があるといわれる時計遺伝子に着目し、簡易的に採取でき、侵襲性のないヒトの唾液で時計遺伝子の発現を測定できるかを検討した。その結果、ヒトの唾液で時計遺伝子が測定できることが明らかとなった。またうつ病動物モデルを用いて、時計遺伝子を測定した結果、ストレスホルモンであるコルチコステロンや抗うつに寄与するとされるテアニンは時計遺伝子に影響を与える可能性が低いことが分かった。
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