睡眠時や麻酔下の大脳皮質から記録した脳波では徐波振動が観察され、個々の錐体細胞と同期して脱分極 (Up) 相と過分極 (Down) 相を繰り返している。さらにそのUp 相の中にはガンマやスピンドルという振動が含まれるが、その詳細な生成メカニズムや神経活動との関係性は未だ良くわかっていない。本研究において、大脳皮質5層の異なる投射先を持つ錐体細胞(CCS細胞、CPn細胞)と非錐体細胞(FS細胞)の発火を記録しスピンドル波・ガンマ波との関係を調べたところ、細胞サブタイプによってモジュレーションを受ける細胞の割合や、スピンドル波・ガンマ波中の発火位相が異なることがわかった。
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