Gタンパク質共役受容体であるドパミン受容体 (DRD) は、神経伝達物質であるドパミンを受容することで運動、知覚や情動などに関与することが知られており、脳神経疾患の治療薬の標的タンパク質として注目されている。本研究では、DRD2のX線結晶構造解析を行い、ドパミンが関与する神経伝達や脳神経疾患の理解を深めることを目指した。DRD2を特異的に認識する機能性抗体を生産し、複合体を形成することで結晶化に成功した。SPring-8のマイクロフォーカスビームにて解析に必要なデータを取得し、最高分解能2.7Aで構造を決定することに成功した。今回決定した構造はリガンド非結合型の構造であることが分かった。
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