近年の研究により、統合失調症とオリゴデンドロサイト(OLs)の機能異常との相関が報告されている。本研究は、OLsの分化における統合失調症関連因子DISC1の結合因子DBZの分子機構を解明することで統合失調症発症の分子機序の解明を目的とした。OLsにおけるDBZ結合因子としてモータータンパク質dyneinの補助因子である NDE1に着目した。NDE1は髄鞘形成時期にマウス脳梁OLsに発現し、OLsにおけるNDE1発現抑制やdyneinとの結合阻害によってOLsの分化レベルが低下した。以上よりDBZ-NDE1-dyneinの複合体がOLs分化に重要な働きをしている可能性が示唆された。
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