5FUなどS期阻害剤によるがん細胞死は、複製遅延から未複製領域が残存する状態でM期に進行する事で誘導されるという仮説に基づき、S期阻害とM期促進の組合せにより効率良く細胞死を誘導する戦略を提案した。 ・Cdc7阻害剤によるS期阻害は、引き続くM期への進行時に細胞死を誘導した。・Cdc7阻害剤とWee1阻害剤(MK1775;M期進行を促進)の組合せは単独投与より効率良くがん細胞死を誘導した。・CCRF-CEM(白血病)、Lovo(結腸腺癌)、HeLa(子宮頸癌)等でも同様の効果が観察された。・HU(複製阻害)、Aphidicolin(DNAポリメラーゼ阻害)もMK1775との相乗効果を示した。
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