乳癌のサブタイプのうちホルモン受容体陽性のルミナルタイプの患者に対してはホルモン療法が効果的でありHER2陽性タイプは抗HER2療法が生存予後を改善することが知られている。しかしこれらの受容体を発現しないトリプルネガティブタイプ乳癌(TNBC)に対しては、治療法は化学療法のみと限られており、他のサブタイプに比べて悪性度が高く予後不良である。そのため、TNBCの早期診断と治療標的分子の同定が必要とされている。本研究ではおよそ2000名の乳癌患者の遺伝子発現データから294名のTNBC患者を抽出し解析を行った結果、TNBC患者ではKLK3高発現群は予後不良であることが明らかになった。
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