健常者と癌患者を区別することが出来るヒト血清中のCEAペプチドの探索を目的とした。CEA濃度が高い大腸癌患者血清を用いてIP-MRM法の条件検討を行った。その結果、ヒト血清において定量測定可能な8種類ペプチドを選定し,MRMトランジションを作成した。CEA濃度が10-20ng/ml程度のわずかに高値の検体をIP-MRMの測定対象とした(大腸癌3例、肺癌2例、健常者男性2例、健常者女性3例)。測定した全てのCEAペプチドにおいて癌患者、健常者間での定量差は見られなかったが、AIA-600ⅡとIP-MRMによるCEA濃度の値は同程度であった。
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