3年間の研究期間を通じて当初の目標として掲げたように、スプライシング操作化合物に対する応答を種間(ヒトーマウス)で比較トランスクリプトーム解析するという新しい手法を開発し、これによりスプライシング操作化合物の標的配列の推定や、組織特異性の解明につながる成果を得た。これらの解析成果は、本研究で扱ったTG003やRECTAS等の化合物が塩基配列依存的に特定のエキソン群に作用することを示しており、ヒトゲノム配列を入力とした「個人ゲノム配列―薬剤感受性スコアリングシステム」の構築につながった。さらに、種間比較情報はこのスコアリングシステムの精度の向上に寄与し得ることを示すことができた。
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