培養細胞を用いた実験から、マイクロRNAによる転写後抑制にはTNRC6タンパク質が必要であると考えられている。本研究では、tnrc6aとtnrc6b1の二重変異ゼブラフィッシュを作成し、脊椎動物の初期発生過程においてTNRC6がマイクロRNAによる抑制に必須であることを明らかにした。またマイクロRNA以外にmRNAの安定性を制御する要因として、コドン使用の偏りが大きな影響を及ぼすことを発見した。さらにマイクロRNAによるmRNA分解に関わるDcp2とCnot7をゼブラフィッシュ胚で阻害した場合のmRNAプロファイリングを行い、初期発生における2つの酵素の貢献を網羅的に明らかにした。
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