大腸菌において、適時的なDNA複製は開始蛋白質DnaAに対する多重の制御により達成されている。核様体蛋白質IHFは複製開始点oriCやDNA因子datA、DARS2と結合することでDnaA活性と複製開始タイミングを制御する。代表者は、適時的なIHF結合制御機構について解析を進めた。まず、試験管内実験系を用いた探索によりIHF制御因子の候補を同定した。加えて、datA-IHF複合体形成制御におけるDNA超らせん構造の重要性と適時的な複製開始におけるDARS2位置の重要性を解明した (Kasho et al, 2016 Genes Cells; 2017 J Biol Chem.)。
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