概日時計は、温度や栄養濃度などの環境変化に対して、周期の頑健性と位相の可塑性を示すが、どのように頑健性と可塑性を両立しているのかはわかっていなかった。そこで、まず異なる複数の概日時計のモデルを理論的に解析することによって、周期が頑健になればなるほど、位相は可塑的になるという、互恵関係が成立することを明らかにした。さらに、この互恵関係は、リミットサイクル上での適応現象によって引き起こされることを明らかにした。 また、頑健性と可塑性の互恵関係を、空間パタンや遺伝子発現ダイナミクスなどにおいても見いだすことができた。これは、互恵関係が様々な生命現象において普遍的であることを示唆する。
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