高速AFMで膜輸送タンパク質1分子の構造ダイナミクスを詳細に可視化するためのAFM技術開発と、分子機能過程を明らかにするためのイメージングを行った。技術開発ではスキャナーのXY走査における板バネ構造の改良による走査精度の向上と広域・狭域の走査範囲を分担した新しい走査機構の開発に成功した。また電位依存性プロトンチャネル(VSOP)を脂質二重膜へ再構成し、上記の技術を用いて1分子イメージングを行った結果、10nm程の球状分子と20nm程のリング状構造の分子の観察に成功し、リング状構造が2つに分離する過程も観察された。本研究により脂質膜中でのVSOPの新たな構造学的知見が得られた。
|