分裂酵母の胞子形成関連因子Npg1の細胞内局在および機能を制御する上流因子を探索したところ、Npg1は減数第一分裂期以降にオーロラキナーゼArk1によりその局在や機能が制御されていることが示唆された。またATPバイオセンサーを導入して、減数分裂期から胞子形成時にかけての細胞内ATP濃度を計測すると、母細胞のATP濃度が徐々に減少する一方で、胞子内ATP濃度が増大する様子が観察された。この結果は胞子形成における、厳密に制御されたエネルギー代謝の継承機構の存在を実証するものであり、現在その分子機構についてさらなる解析を行っている。
|