研究課題
ニホンメダカ、ハブシメダカ交配による雑種第一代を用いたスクリーニングを行うため、オス側のニホンメダカにはATF6の活性化をモニターするためのPBiP-EGFPおよびコントロールとしてユビキタスに発現するPb-actin-tagCFP-mitoが含まれている必要がある。掛け合わせにより両遺伝子をホモザイガスに有する系統を樹立した。また、スクリーニングのコントロールとしてATF6aのノックアウトが必要であるため、これまでに樹立していたTILLING法により樹立されたATF6a変異体に加えATF6a exon2に変異が入った系統をCRISPR/Cas9法により樹立した。これらにより、スクリーニングの条件検討の準備が整った。実際に検討したところ、当初想定以上にニホンメダカ、ハブシメダカの交配が困難であり、スクリーニングに必要な卵を確保するための労力が多大となることが判明したため、第二のスクリーニング系を立ち上げることとした。第二のスクリーニング系では相同組換えが頻発する変異体を利用する。これにより、細胞単位においては変異遺伝子がホモザイガスになる個体が得られるため第一のスクリーニングと同じロジックによるスクリーニングを行える。これまでに、相同組換え頻発変異を引き起こす候補遺伝子2種類をCRISPR/Cas9により変異導入した。この遺伝子は重複した機能を持つことも予想されるため、掛け合わせをおこない現在2種類の変異をホモザイガスに持つものの樹立を試みている。さらに、スクリーニングのコントロールのため、この2種類の遺伝子変異をヘテロに持ち、ATF6α変異をヘテロで持ち、かつ、PBiP-EGFP,Pbactin-tagCFP-mitoをホモザイガスに持つものの作出に成功しつつある。これらの掛け合わせにより、第二のスクリーニングが実現可能かどうかが判断できると考えられる。
すべて 2017
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Journal of cell biology
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10.1083/jcb.201609100