受精卵のDNA脱メチル化に重要なGSEとその相互作用因子でH3R17me2a酵素Mettl23を、多能性細胞の樹立へ応用することを目的に、各KOES細胞を作製し機能解析を行った。ゲノムDNAを用いた各メチル化産物のドットブロット解析では、野生型と比べて大幅な変化は認められなかったが、特定の領域ではKOES細胞で5fCの量が有意に増加し、この変換に必須のTDGの蓄積量は減少していた。さらにH3R17me2阻害剤TBBD添加ES細胞ではGSEとH3.3の蓄積量の減少が認められた。以上より、特定の領域において、GSE及びMettl23はES細胞においてもDNA脱メチル化への関与が示唆された。
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