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2017 年度 実績報告書

植物感染性線虫の誘引物質の単離・同定

研究課題

研究課題/領域番号 15K18557
研究機関熊本大学

研究代表者

光増 可奈子  熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 特別研究員(PD・RPD) (00711839)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードサツマイモネコブセンチュウ / 誘引物質 / 同定
研究実績の概要

セイヨウミヤコグサ由来のスーパールート(SR)の培養液を用いた、誘引物質の精製を進めた。昨年度に得た誘引活性画分を、逆相HPLCにより更に精製した。絞り込まれた活性画分をプロテインシーケンサーやMSによって分析し、活性画分に含まれるペプチド鎖の部分配列を同定した。同定された配列の予測分子量と実際の誘引物質の分子量には差異があった。同定された配列を人工合成した未修飾ペプチドを用いて、誘引活性試験を行ったところ、センチュウは誘引されなかった。これらのことから、誘引活性ペプチドには何らかの修飾が施されていることが示唆された。また、同定したペプチド断片の配列がコードされている遺伝子を検索し、当該遺伝子の宿主根における発現についても解析している。同様に、ダイズの根由来の誘引活性画分の分画・精製、構造決定、遺伝子の探索を進めた。
シロイヌナズナ種子由来の抽出物の性状を解析した。これまでに、種子へのセンチュウの誘引が、種皮からのムシゲルの溶出と正の相関を示すことが分かっていた。今回、種子をセルラーゼやプロテアーゼで処理し、センチュウ誘引活性への影響を調査した。いずれの場合もセンチュウ誘引活性は有意に低下したことから、活性の発現にはムシゲルの溶出の際に露出される多糖成分の他に、タンパク質成分も必要であることがわかった。一方、アマ種子のムシゲルがセンチュウ誘引活性を示すことが確認できたので、アマ種子由来の誘引物質の解析も進めた。アマ種子由来の抽出物をゲル濾過クロマトグラフィーによって分画したところ、誘引活性は主に初期の画分で観察された。また、活性を示した分画を疎水性クロマトグラフィーによって更に分画したところ、複数の画分で誘引活性が見られたことから、複数種類の誘引物質が存在することがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Functional Characterization of Dopamine and Neuropeptide G Protein-Coupled Receptors from the Silkworm Bombyx mori By Aequorin Bioluminescence-Based Calcium Assay2017

    • 著者名/発表者名
      Ohta Hiroto、Mitsumasu Kanako、Yaginuma Toshinobu、Tanaka Yoshiaki、Asaoka Kiyoshi
    • 雑誌名

      ACS Symposium Series: "Advances in Agrochemicals: Ion Channels and G Protein-Coupled Receptors (GPCRs) as Targets for Pest Control"

      巻: 1265 ページ: 109~126

    • DOI

      10.1021/bk-2017-1265.ch006

    • 査読あり
  • [学会発表] 植物寄生性線虫の生体アミン受容体の単離と解析2018

    • 著者名/発表者名
      光増 可奈子、澤 進一郎、太田 広人
    • 学会等名
      日本農芸化学会2018年度大会

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公開日: 2018-12-17  

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