生物間相互作用のなかでも、特に多細胞動物と多細胞植物間の相互作用に関する分子機構の解析を目的として、サツマイモネコブセンチュウをもちいて、植物側から分泌される誘引物質の単離・同定を目指した。センチュウが誘引される植物の根と種子を材料として用いた。根由来の誘引物質の精製・構造解析を進めた結果、活性成分に含まれるペプチド鎖の部分構造を明らかにした。また、種子由来の誘引物質は、種子ムシゲルの放出に付随して活性が発現すること、ムシゲルの溶出の際に露出される多糖成分の他に、タンパク質成分も必要であることなどがわかった。
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