本研究では、雄のアカハライモリで見つかった雌誘引活性フェロモン(ソデフリン)の受容機能が内分泌的にいかに調節されているかを調べるた。その過程で、ソデフリンとは逆にアカハライモリの雌もまた雄を誘引するフェロモン(アイモリン)を分泌することが見つかった。 繁殖相手の性行動に影響を与える性フェロモンが両性で見つかったことは、今後それぞれのフェロモンが受容動物の性行動を誘起するまでの過程を調べることを可能とし、その作用機序や性行動が起きるまでの過程を理解することは、単にイモリの生殖だけでなく、水産・畜産動物、更には希少動物などの生殖や性行動に関する問題の解決にも寄与する研究に発展することが期待される。
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