研究課題
若手研究(B)
本研究では、ユーラシアと新大陸に隔離分布を示すカミキリムシ科甲虫のヤマナラシノモモブトカミキリ族を材料として、遺伝子情報に基づく系統地理学的解析を主体に、大陸間の陸路による長距離分散プロセスの解明に取り組んだ。各地の遺伝子解析用サンプルを収集し、収集した代表的な属について分子系統解析を行った結果、本族は多系統群であることが示唆され、分類学的再検討が必要であると考えられた。また、本族における大陸間隔離分布は、その進化史を反映したものとは言えず、想定していた分散仮説は棄却された。
昆虫学