マメ科植物は根粒菌と共生することで、窒素栄養を効率よく得ることが出来る。そのためマメ科植物は高山帯崩壊地など貧栄養土壌におけるパイオニア植物として、土壌の栄養化を担っている。このマメ科植物―根粒菌共生系はある程度厳格な宿主特異性を有しているため、日本のマメ科高山植物が周極地域から日本に侵入した際に、共生根粒菌も一緒に日本に入ってきたと考えられるが、その実態は未解明であった。本研究では、日本のマメ科高山植物とその共生根粒菌の系統解析を行い、共生根粒菌のゲノムがマメ科高山植物と共に移動していることを示唆した。
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