セミの集団構造や大発生のメカニズムを探るため、2種のセミについて、次世代シーケンシング技術を活用したマイクロサテライト・マーカーの開発と、抜け殻からのDNA抽出法およびPCR増幅法の開発を行った。エゾハルゼミの抜け殻の集団サンプルに適用したところ、1遺伝子座で70%以上の遺伝子型決定に成功し、十分なデータが得られることが示された。また、基礎的な情報として、幼虫の生息する地中の温度の記録と、年ごとのセミの発生量調査も行った。発生量は1地点では2種が同調した変動を示したが、地点間では同調性は低く、局所的に変動していることが示唆された。
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