作物にとって深根性は、干ばつ時に土壌深層に偏在する水分を獲得する上で重要な形質である。根系改良によるさらなる干ばつ回避能力向上のため、本研究課題では新奇な根伸長角度QTLs(qSOR1およびDRO3)の解析を行った。その結果、qSOR1遺伝子の単離に成功し、その発現パターンを特定することができた。またqSOR1は既報のDRO1と同様にオーキシンシグナル伝達経路で機能するが、両遺伝子は根伸長角度制御に関して独立な遺伝的経路上で機能していると考えられた。DRO3は詳細マッピングを試みたが、DRO3近傍にはDRO3と相反する効果を持つQTLが存在しており、DRO3候補領域の絞込みには至らなかった。
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