イネの倒伏抵抗性向上を目的として、上位部稈における物理強度劣化を抑制するBSUC11の機能を解析した。染色体断片置換系統を戻し交雑した後代系統から選抜したNIL-BSUC11とコシヒカリを比較した結果、コシヒカリでは出穂から4週目以降に稈の物理強度が低下するのに対し、NIL-BSUC11は物理強度を高く維持していた。さらに同時期にコシヒカリでは稈内ホロセルロース含量の低下が確認され、これに対しBSUC11はホロセルロース含量を高く維持していた。BSUC11領域の矮小化のためにQTL解析を実施した結果、4つの候補領域のうち1つの領域のみが複数年検出され、その領域を700kbpまで矮小化した。
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