高温登熟性に優れる水稲品種は高CO2条件下でも、白未熟粒発生が通常品種に比べ、少ないことが明らかになってきた(Usui et al., 2014)。近年、高温耐性に関するQTLs解明が進んでいるが、高CO2条件でのQTLs集積効果について明らかになっていない。そこで本研究では、新潟早生(高温耐性が低い)に高温耐性遺伝子qWB3とqWB6を導入した素材を高CO2条件に供試し、QTLs集積効果について検討した。 その結果、QTLsの集積により高CO2区の整粒率を高めた。ただし、この整粒率は新潟早生の通常CO2区での整粒率と同程度あり、高CO2、高温条件下での品質維持には、より高い耐性が望まれる。
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