アワしらが病菌の全ゲノム解読とRNA-seq解析を行った結果、ゲノムサイズは約360Mbであり、推定の遺伝子数は16736個だった。推定の分泌タンパク質は1220個あり、既知のエフェクター様タンパク質に加えてJacalin様タンパク質を多くコードしていた。Jacalin様タンパク質は感染初期に遺伝子発現が誘導され、感染時のアポプラスト画分に検出されたことから、感染初期に植物の防御応答を抑制することが示唆された。 罹病した穂では花成の負の制御因子であるMADS47の発現が増加していた。一方、正の制御因子の一部はタンパク質の蓄積が減少することがわかり、これが葉化病徴の引き金になっていると考えられた。
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