土壌微生物の生態や微生物活動の場となる土壌団粒内の微小環境について基礎的知見を得ることを目的とし、微小団粒の有機物と鉱物の関係について明らかにした。放射光を用いたX線顕微鏡(STXM)とX線吸収端微細構造(NEXAFS)、電子顕微鏡(SEM・TEM)を用いて、火山灰土壌(黒ボク土)から採取した3μm程度の土壌団粒について微小領域の元素マップおよび化学種の分析を行った結果、微生物代謝産物が主体の有機物が低結晶性鉱物とともに分布していること、微小団粒そのものが、団粒の接着物質として高次構造を形成していることが示された。
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