第二相薬物代謝反応におけるフェノール性化合物の硫酸化抱合は、活性成分の不活性化に寄与すると通常は考えられている。本研究では1-naphthol (1-Nap)と2-naphthol (2-Nap)およびこれらの硫酸化代謝物の1-naphthyl sulfate (1-NapS)と2-naphthyl sulfate (2-NapS)を硫酸化前後のモデル化合物として使用し、これらのフリーラジカル消去作用について既存の手法を用いて比較検証を試みた。その結果、Nap異性体の硫酸化抱合が常に抗酸化活性を軽減させる訳ではなく、その活性は硫酸化される部位に依存しうるということが本研究により明らかになった。
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