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2015 年度 実施状況報告書

ビタミンAによる大腸IgA産生誘導機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K18706
研究機関富山県薬事研究所

研究代表者

柳橋 努  富山県薬事研究所, 研究員 (60710887)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードIgA / ビタミンA
研究実績の概要

近年、腸内細菌の恒常性の破綻が様々な疾病の原因となり得ることが明らかにされている。IgAは腸内細菌の恒常性維持を司る因子の一つであるが、腸内細菌の大分部が存在する大腸におけるIgA産生については不明な点が多い。ビタミンAは生体内でレチノイン酸へと代謝され、腸管免疫系細胞の分化、遊走、機能を調節することから、ビタミンAが大腸のIgA産生も調節し得るのではないかと着想した。本研究は、大腸のIgA産生におけるビタミンAの作用を解析することを目的としている。本年度は、ビタミンA欠乏マウスにおいて、大腸IgA産生が著しく減少していること、また、大腸のIgA産生を担う因子としてIL-5産生ILC2を同定した。現在、ビタミンAを欠乏するIL-5レポーターマウスを作成し、ビタミンAによるIL-5産生ILC2の調節機構及びIL-5産生ILC2のIgA調節機構の解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度は、(1)ビタミンAが大腸IgA産生を司ること、(2)大腸IgA産生に関連する因子の一つとしてIL-5産生ILC2を同定したことから、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

(1)ビタミンAによるIL-5産生ILC2の調節機序を解析するため、ビタミンAの有無により大腸で発現量が調節される因子について解析を進める。さらにこれらの因子がILC2のIL-5発現を調節し得るかどうかを検証する。また、ビタミンA代謝産物であるレチノイン酸が直接ILC2に作用するか否かを検証する。(2)IL-5産生ILC2の大腸IgA調節機構を解析するため、IL-5欠損マウスを用い、大腸においてIL-5産生ILC2が作用する細胞の同定を試みる。

次年度使用額が生じた理由

ビタミンAによる大腸IL-5産生ILC2の調節機構の解析の一部を次年度へ繰越したため、繰越金が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度の研究費は、実験用マウス購入費及び餌等飼育管理経費、実験用試薬(培地・培地添加物等の細胞培養用試薬、定量PCR試薬・抗体・酵素等の分子生物学および生化学実験試薬など)、実験用消耗器具(細胞培養用フラスコ・プラスティックディスポーザブルチューブなど)の購入代として使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Role of IL-5-producing ILC2s in the T cell independent-IgA production in the intestine2015

    • 著者名/発表者名
      Yanagibashi Tsutomu, Masashi Ikutani, Yoshinori Nagai, Kiyoshi Takatsu
    • 学会等名
      第44回 日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道、札幌市)
    • 年月日
      2015-11-17 – 2015-11-19

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公開日: 2017-01-06  

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