食品成分の網羅的分析を指向したCE-MS用マルチモードキャピラリーカラムの開発を実施した。分子認識能を有す化合物(脂質)の分子設計・合成を行い、得られた化合物をキャピラリー電気泳動用のカラム内に化学結合により導入した。導入した化合物は温度によりその形態が変化する構造になっているため、分析途中で泳動バッファーを変化することのできないキャピラリー電気泳動においても、カラム温度を変化させるだけで分離モードの変更が可能となる。カラム内界面の修飾後に、カラムの性能評価を行い、醸造発酵食品をモデルケースに網羅的一斉分析を実施し、代表的な化合物の分離を確認した。
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