シアノバクテリアや海洋性の微細藻類の塩ストレス耐性機構を明らかにすべく、分子生物学的な解析を行った。その結果、以下に挙げる知見が得られた。(1) 海洋性藻類のDMSP合成経路の責任因子候補を得ることができた。(2) 塩ストレス環境下において、耐塩性シアノバクテリアのマイコスポリン様アミノ酸 (M2G) の生合成と硝酸塩の過剰供給の関係を明らかにした。(3) M2G が DNA 保護機能と高い抗酸化作用を有することを明らかにした。(4) 耐塩性シアノバクテリアのセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼの過剰発現により、淡水性シアノバクテリアに耐塩性を付加できた。など。
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