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2017 年度 実績報告書

「応力発光技術」を応用した農業水利施設の健全度診断

研究課題

研究課題/領域番号 15K18759
研究機関岡山大学

研究代表者

珠玖 隆行  岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (70625053)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード逆問題 / 逆解析 / 劣決定問題 / スパース
研究実績の概要

実験で計測された応力発光から、構造物の健全度を推定する問題は典型的な「逆問題」であるため、最終年度は逆解析手法の構築に取り組んだ。応力発光技術は、応力をダイレクトに計測できるという特長を有しているものの、得られるデータが空間的にスパースである。逆問題を精度良く解くためには、多量のデータを用いることが望ましいが、応力発光に基づく逆解析では多量のデータを取得することは難しい。
そこで、少ないデータからでも精度良く未知数を推定できる「スパースモデリング」に着目し、計測データの少ない状況においても適用可能な逆解析手法を構築した。スパースな解を推定する方法論としてLASSO(Least Absolute Shrinkage and Selection Operator)二尺目した。スパースな解を厳密に推定する方法として、L0ノルムにもとづく方法があるが、高次元の問題を取り扱う際に、いわゆる「NP困難」な問題となりうる。本研究で対象とするような、構造物の健全度診断は大規模な次元の問題であり、L0ノルムを適用することは現実的に不可能である。本研究で着目したLASSOは、L0ノルムを近似的に解く方法であるが、解のいスパース性をうまく利用することで、精度の高い推定が可能となる。本研究では、ADMMと呼ばれるアルゴリズムを用いてLASSOを解くこととした。
上記の逆解析の理論的な項目について整理した後、LASSOに基づいた逆解析手法を構築した。ここでは、未知パラメータとアウトプットに線形関係が成り立つと仮定した線形逆問題を対象とした。実際にはほとんどの現象が非線形現象であるが、逆解析手法の性質を厳密に調べるためには線形問題が適しており、ここでは線形問題とした。その後、提案した手法を数値実験に適用し、その有効性を既存の方法と(リッジ回帰)と比較することで明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 粒状体に作用する力の可視化2018

    • 著者名/発表者名
      珠玖隆行
    • 雑誌名

      アグリバイオ

      巻: 2 ページ: 69,72

  • [雑誌論文] 地盤工学におけるスパースモデリング2017

    • 著者名/発表者名
      珠玖隆行,吉田郁政
    • 雑誌名

      地盤工学会誌

      巻: 65 ページ: 6,9

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公開日: 2018-12-17  

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