気候変動下(温暖化,CO2濃度上昇)のイチゴ生産で懸念される花芽分化遅延の解決, CO2濃度の上昇による光合成促進を増収につなげるための転流動態の解明とそれに基づく転流促進を検討した.クラウン部(成長点)の局所冷却によって高温下での花芽の安定誘導が可能になった.また,イチゴの転流動態の可視化に初めて成功するとともに,転流に対する生育ステージや葉位の影響を明らかにした。得られた転流の知見に基づきクラウン部や果実を局所的に加温することで,果実への光合成産物の転流促進が示唆された.これらの成果は,気候変動下におけるイチゴの高収益生産に資するものと考えられる.
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