本研究では、3次元情報を取り扱うことが可能な赤外線深度センサーカメラという機器を使用し、繁殖和牛を対象とした簡易かつ高精度の分娩予測技術の確立のための研究を試みた。調査では、分娩時間の予測指標となる姿勢変化、尾挙げ、屈曲、回転の4行動について、肉眼観察データと比較することで赤外線深度センサーカメラの行動検知精度を評価するとともに、それらの検知偏差に影響する環境条件について調査した。その結果、姿勢変化や屈曲、回転については非常に高い精度で検知できることが明らかとなったが、尾挙げに関しては、カメラの画角や撮影条件の影響を受け検知精度が下がることが明らかとなった。
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