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2015 年度 実施状況報告書

レストンエボラウイルスはアジアのウイルスか?-南部アフリカにおける疫学調査

研究課題

研究課題/領域番号 15K18777
研究機関岡山大学

研究代表者

小川 寛人  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80455237)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードエボラウイルス / レストンエボラウイルス / フィロウイルス / ブタ / ザンビア共和国 / アフリカ / 人獣共通感染症 / 血清疫学
研究実績の概要

レストンエボラウイルスはフィリピンが起源と考えられているエボラウイルスの1種である.これまでにザンビア共和国の果食コウモリで行った調査から,レストンエボラウイルスがサハラ以南アフリカで分布している可能性を見いだした.本研究では,レストンエボラウイルスの自然宿主と考えられているブタにおいてザンビア共和国で調査を行い,本ウイルスがアジアのみならずアフリカにも分布しているか明らかにする.
平成27年度は,7月にザンビア共和国へ渡航し首都ルサカ市内のブタ屠畜場での採材許可および本研究計画の確認を研究協力者と共に行った.また屠畜場での採材が許可されたため,27検体から鼻腔スワブ,血液,直腸スワブを採取した.血液からは血清を分離し,他のサンプルと共に超低温フリーザーに保管した.更に北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターやザンビア大学獣医学部,Central Veterinary Research Instituteの研究者に研究協力を要請し,過去に採取・保管されていたブタ血清418検体を入手した.
日本国内では,ELISA法を用いた血清疫学的解析で使用するレストンエボラウイルス組換え糖タンパク質(Reston GP-His)の大量培養・精製を行った.またブタでのレストンエボラウイルス感染時に共感染が認められているブタ繁殖・呼吸障害症候群ウイルス(PRRSV)や,ブタでの免疫低下起因ウイルスとして知られるブタサーコウイルス2型(PCV2)の遺伝子検出法を確認し,効率的に検出可能なプライマーの選別を行った.
平成28年度は,屠畜場での採材と合わせて,ウイルス核酸検出および血清疫学的解析を進める予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では,アジアのウイルスと考えられているレストンエボラウイルスのアフリカでの分布を解明する事を目的として,ザンビア共和国のブタを対象とした疫学調査を行う.
平成27年度は,ブタ血清中のレストンエボラウイルス抗体検出法であるELISAの組換え抗原(Reston GP-His)を大量に培養・精製した.またザンビア共和国に渡航して屠畜場での採材許可確認および採材を行うことができた.採材血清からのレストンエボラウイルス抗体検出やウイルス遺伝子検出は行えなかったが,現地の研究者から過去に採材・保管されていたブタ血清を入手する事ができた.申請書に記載した来年度以降の計画に向けておおむね順調に進展している.

今後の研究の推進方策

ザンビア共和国の屠畜場での採材を継続すると共に,ブタ血清でのレストンエボラウイルス抗体検出およびウイルス遺伝子検出を行う.ブタにおけるレストンエボラウイルス感染の既存報告では,PRRSVの共感染が認められている.またブタにおける免疫低下にはPCV2が関与する事が主である.レストンエボラウイルスの感染・病態発現に必要と考えられる他のウイルスとの関連性を明らかにするため,PRRSVやPCV2の遺伝子検出も合わせて試みる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] ザンビア大学獣医学部/Central Veterinary Research Institute(ザンビア)

    • 国名
      ザンビア
    • 外国機関名
      ザンビア大学獣医学部/Central Veterinary Research Institute

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公開日: 2017-01-06   更新日: 2022-02-22  

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