エボラウイルスは重篤な出血熱を起こす.その中の1種であるレストンエボラウイルスはアジアでのみ認められている.これまでにザンビア共和国で行った果食コウモリの調査では,アフリカにもレストンエボラウイルスが導入されている可能性が示唆された.本研究では,ザンビア共和国でレストンエボラウイルスの自然宿主の一つと考えられているブタでの疫学調査を行い,本ウイルスがアジアのみならずアフリカにも分布するか調査した.ブタ血清1082検体をELISA法でスクリーニングした結果,10検体で陽性が疑われた.レストンエボラウイルスがザンビアのブタにすでに導入されている可能性が示唆された.
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