本研究では、幹細胞活性を有すると報告されているSide population (SP) 細胞はウシ子宮内膜間質に存在し、子宮内膜上皮には含まれないことが示された。また、子宮内膜間質細胞は骨芽細胞や脂肪細胞への分化能を有することが明らかとなった。さらに、子宮内膜細胞におけるSP細胞の割合は分娩後10日目には低く、分娩後100日目にかけて徐々に増加することが明らかとなり、このようなSP細胞の発現変動にはペプチターゼ活性に関わる遺伝子が関与する可能性が示された。以上の結果から、分娩後の子宮内膜再生にはウシ子宮内膜間質に存在するSP細胞が関与する可能性が考えられた。
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