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2017 年度 実績報告書

サバクトビバッタの相変異:群生相が砂漠で大型卵を産む生態学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K18808
研究機関国立研究開発法人国際農林水産業研究センター

研究代表者

前野 浩太郎  国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 任期付研究員 (70600112)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードバッタ / 相変異 / 表現型可塑性
研究実績の概要

平成29年度は、サバクトビバッタの繁殖シーズンである9月から11月にかけてモーリタニア国内各地で野外調査を実施したが、降雨量が少なかったためエサとなる植物がほとんどなく、バッタの発生がなかった。そのため、計画していた観察及び追試実験を行うことが出来なかった。その間、これまでの野外調査で得られたデータ及び平成28年度にモロッコの国立バッタ防除センターの施設を利用し室内実験を行った際に得られた実験データの解析を進め、論文執筆に集中した。成虫及び幼虫における集合性の時空間的パターンの解明に寄与する課題については、1)一日の内で気温が劇的に変動する野外環境下におけるマイクロハビタット選択及び逃避行動、2)幼虫の集団形成に関する時空間的パターンに及ぼす生息地の植物群集影響に関する報告をまとめた。また、3)サバクトビバッタは複数回交尾するが、野外で見られる交尾行動の理解を深めるために、アルビノ突然変異体を用いた交配実験を行い、精子競争に関する知見をまとめた。これまでの成果は、一部は専門誌に投稿し査読中だが、必要な追試が行うことができておらず論文発表に至っていないものが複数ある。科研費執行期間中に計画していた実験の全てを終わらせることができなかった課題に関しては今後も継続して行い、速やかに必要なデータを収集し、論文発表していく。少なくとも、本研究課題を進めていく上で必要となるデータを取得するための実験計画と論文発表までの見通しを期間中に打ち立てることはできた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 学会発表 (3件)

  • [国際共同研究] モーリタニア国立バッタ防除センター(モーリタニア)

    • 国名
      モーリタニア
    • 外国機関名
      モーリタニア国立バッタ防除センター
  • [国際共同研究] モロッコ国立バッタ防除センター(モロッコ)

    • 国名
      モロッコ
    • 外国機関名
      モロッコ国立バッタ防除センター
  • [国際共同研究] CIRAD(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      CIRAD
  • [学会発表] 群れるバッタは共食いをどうさけているか?2018

    • 著者名/発表者名
      前野浩太郎・Mohamed Abdallahi Ould Babah Ebbe
    • 学会等名
      日本応用動物昆虫学会第62回大会
  • [学会発表] 群れるバッタは脱皮時の共食いをどう回避しているか?2018

    • 著者名/発表者名
      前野浩太郎
    • 学会等名
      日本生態学会第65回大会
  • [学会発表] 旅のしおりは風まかせ:生死を賭けた、群れるバッタの砂漠旅2018

    • 著者名/発表者名
      前野浩太郎
    • 学会等名
      日本生態学会第65回大会

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公開日: 2022-12-28  

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