研究成果の概要 |
含窒素複素環化合物は天然に広く存在し、医農薬品における重要な部分構造であるため、その効率的合成法の開発は重要である。本申請研究では、転位反応を利用した1,5-二置換テトラゾールと3-アシルインドールの合成に取り組み、各々新たな合成法を報告した。1,5-二置換テトラゾールの合成では室温条件下ケトキシムからBeckmann転位が進行する反応条件を見出した。本手法は官能基許容性にも優れ、多様な1,5-二置換テトラゾール類の合成を行えることを明らかにした。またカルコン類の転位反応を利用した3-アシルインドールの合成では、フリーデル-クラフツ反応では収率が低下するインドール類の合成を行うことができた。
|